「死せる生」から
「生ける生(ジヴアヤ・ジーズニ)」へ
(更新:24/10/30)
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説明: http://ss390950.stars.ne.jp/m-3.gif 「死せる生」から
「生ける生(ジヴアヤ・ジーズニ)」へ
という思想



・「神」への無関心・「神」「キリスト」の喪失(否定)による価値の多様化・ニヒリズムの到来
・科学的合理主義・理知主義の偏重
・各個人の孤立化(自閉化、孤独化)
・「自由」のパラドックスの体験
といった近代人間の状況とその状況を克服する道として、ドストエフスキーは、後期の大作群や個人雑誌での言論活動の中で、

・自己の生が、自己中心(自我中心・利己中心)・理知中心となり、愛やつながりが欠如し、孤立化(自閉化)・虚無化していく
といった
死せる生」から

・神・キリストへの信仰、宗教的謙抑を通した神・キリストの愛の感得、安心・感謝の念の獲得
・物事や生への愛を通した生の喜びの獲得
・空想的(抽象的)な人類愛ではなく実行的な愛(隣人愛)、自己犠牲的(利他的)な生き方の実践
・神をはらめるロシア民衆(ナロード)・万物を育むロシアの母なる大地・ロシアの民衆の精神を養ってきたロシア正教などの伝統的な国民的根源への回帰(復帰、その尊重)
・お互いの罪の自覚とゆるし合いによる自己と世界(まわりの人間・社会・神・自然)の友愛的な結合・和解
といった
生ける生(ジヴアヤ・ジーズニ)」への転換

を繰り返し説き、
最後の大作である『カラマーゾフの兄弟』は、
ドストエフスキーのそういった考えや思いを唱導した総決算(集大成)の思想書(宗教書、愛の書)となっている。


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