おすすめの、「登場人物」論
(更新:24/07/19)
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「登場人物」論において、
定評のあるドストエフスキー論書


『ドストエフスキー人物事典』
(
中村健之介著。
朝日選書399。朝日新
聞社1990年初版。)
ほぼ全小説の登場人物の解説と論。


『ドストエフスキイ』
(
ウォルインスキー著。
みすず書房1987年刊。)
『白痴』『悪霊』『カラ兄弟』の主要登場人物の論に多くを割いている。

※『偉大なる憤怒の書―「悪霊」研究』
(1904
年。埴谷雄高訳、1959年刊。興風館で1942年刊。)
『カラマーゾフの王国―「カラマーゾフの兄弟」論』
(1901
年。川崎浹訳、1974年刊。)
『美の悲劇―「白痴」論』
(1899
年。大島かおり訳、1974年刊。)
の三書の合本。


『ドストエフスキイ―
近代精神超克の記録』

(
吉村善夫著。新教
出版社1965年初版。
1987
年に復刊。)
キリスト教神学の立場からの、五大長編と『貧しき人々』『虐げられし人々』の主要登場人物についての論。


『ドストエフスキー
無神論の克服』

(
冷牟田幸子著。近代
文芸社1988年初版。)
各章で、五大長編の主要登場人物論も行なっている。


『脱「虚体」論―
現在に蘇るドストエフスキー』

(
川喜田八潮著。日本
エディタスクール出版
1996年初版。)
ドストエフスキーの小説を、近代の人間の病理を鋭くえぐり、生きた生活者としての眼差しを示唆する文学と捉え、「悪霊」「カラマーゾフの兄弟」「白痴」「地下室の手記」の主要登場人物を批判的に論じている。


『ドストエフスキー
「罪と罰」の世界』

(
清水正著。創林社
1986
年刊。鳥影社
1991
年刊。)
『罪と罰』に登場してくる登場人物の大半に言及し論じている。


『ドストエフスキー・ノート―
「罪と罰」の世界』

(
清水孝純著。九州大学
出版会1981年初版。)
の中の「『罪と罰』に見る人間像」。
『罪と罰』に登場してくる登場人物の大半を論じている。


『「悪霊」論―ドストエフ
スキーの作品世界』

(
清水正著。Д文学研
究会1990年刊、鳥影社
1990
年刊★。)

『「悪霊」の謎―ドストエ
フスキー文学の深層』

(
清水正著。鳥影
1993年刊。)
以上の二書で、『悪霊』に登場してくる登場人物をほぼ網羅して論じている。


『「カラマーゾフの
兄弟」について』

(
本間三郎著。審美
1971年初版。)
『カラ兄弟』の登場人物の多くに言及し論じている。



おすすめの、
「主要登場人物」論の文章


『罪と罰』

ラスコーリニコフ

・中村健之介「ラスコーリニコフ」
〔『ドストエフスキー人物事典』(朝日選書1990年初版)の「罪と罰」の中の一項。p202p211。〕

・作田啓一「『罪と罰』について」
〔『ドストエフスキーの世界』(筑摩書房1988年初版)の中の一項。p11p53。〕


ソーニャ

・吉村善夫「神の愛と義―マルメラードフおよびソーニャ論」
〔『ドストエフスキイ―近代精神超克の記録』(新教出版社1965年初版。1987年に復刊。)p96p113。〕


スヴィドリガイロフ

・吉村善夫「罪と無道徳主義―スヴィドゥリガイロフ論」
〔『ドストエフスキイ―近代精神超克の記録』(新教出版社1965年初版。1987年に復刊。)p82p92。〕



『白痴』

ムイシュキン公爵

・川喜田八潮著『脱「虚体」論』(日本エディタスクール出版部1996年初版)p128p143

・作田啓一「『白痴』について」
〔『ドストエフスキーの世界』(筑摩書房1988年初版)の中の一項。p61p85。〕


ナスターシャ‐フィリポヴナ

・中村健之介「ナスターシャ」
〔『ドストエフスキー人物事典』(朝日選書1990年初版)の「白痴」の中の一項。p269p274。〕

JM‐マリ著『ドストエフスキー』
(1916
年刊。山室静訳・アポロン社1960年初版。1983年に泰流社より新装版。)p95p102


ロゴージン

・中村健之介「ロゴージン」
〔『ドストエフスキー人物事典』(朝日選書1990年初版)の「白痴」の中の一項。p296p305。〕

・清水孝純「ロシアのファウスト―『悪霊』―」のp106p107
〔『道化の風景―ドストエフスキーを読む』(九州大学出版会1994年初版)の中の第三章。〕



『悪霊』

スタヴローギン

・ウォルインスキー「仮面」
〔『偉大なる憤怒の書―「悪霊」研究』(埴谷雄高訳)p13p67(『ドストエフスキイ』(みすず書房1987年刊)に所収。)

・中村健之介「スタヴローギン」
〔『ドストエフスキー人物事典』(朝日選書1990年初版)の「悪鬼ども」の中の一項。p339p346。〕

・吉村善夫「カトリック主義―スタヴローギン論」
〔『ドストエフスキイ―近代精神超克の記録』(新教出版社1965年初版。1987年に復刊。)p226p252。〕

・森有正「スタヴローギンの精神像」
〔『ドストエーフスキー覚書』(筑摩叢書。筑摩書房1967年刊。森有正全集巻8にも所収。)p60p95。〕

・清水孝純「ロシアのファウスト―『悪霊』―」
〔『道化の風景―ドストエフスキーを読む』(九州大学出版会1994年初版)p116p133。〕


キリーロフ

・カミュ「キリーロフ」
〔佐藤朔・白井浩司訳。『シーシュポスの神話』(新潮世界文学「カミュ(U))の中の「不条理な創造」のp374p381。〕


ピョートル

・清水正「ワラウ悪魔・ピョートルの現代性」
〔『ドストエフスキーの暗号』(日本文芸社1994年刊)p127p164。〕



『カラマーゾフの兄弟』

ドミートリイ

・小林秀雄「「カラマゾフの兄弟」について」のp195p207
〔新訂「小林秀雄秀雄全集」第6(講談社1978年初版)に所収。〕

・ウォルインスキー「ドミートリイ・カラマーゾフ」
〔『カラマーゾフの王国―「カラマーゾフの兄弟」論』(埴谷雄高訳)p75p95。『ドストエフスキイ』(みすず書房1987年刊)に所収。)


イヴァン

・小林秀雄「「カラマゾフの兄弟」について」のp175p195。新訂「小林秀雄秀雄全集」第6(講談社1978年初版)に所収。)

・中村健之介「イワン」
〔『ドストエフスキー人物事典』(朝日選書1990年初版)の「カラマーゾフの兄弟」の中の一項。p420p427。〕


アリョーシャ

・本間三郎「アレクセイ・カラマーゾフ」
〔『「カラマーゾフの兄弟」について』(審美社1971年初版)p83p132。〕


グルーシェンカ

・中村健之介「グルーシェニカ」
〔『ドストエフスキー人物事典』(朝日選書1990年初版)の「カラマーゾフの兄弟」の中の一項。p434p439。〕


カチェリーナ

・ウォルインスキー「「大いなる憤怒」の女」
〔『カラマーゾフの王国―「カラマーゾフの兄弟」論』(埴谷雄高訳)p36p54。『ドストエフスキイ』(みすず書房1987年刊)に所収。)


ゾシマ長老

・本間三郎「長老ゾシマ」
〔『「カラマーゾフの兄弟」について』(審美社1971年初版)p133p169。〕


コーリャ‐クラソートキン

・森有正「コーリャ‐クラソートキン―『カラマーゾフの兄弟』の中の一挿話」
〔『ドストエーフスキー覚書』(筑摩叢書。筑摩書房1967年刊。森有正全集巻8にも所収。)p70p114。〕


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