欧米・本国
(更新:24/11/11)
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ドストエフスキーからの影響や言及がみられる欧米・本国の文学者・思想家・芸術家

名を青く塗った人物
ドストエフスキーへの傾倒ぶりが顕著で知られている人物。

氏名の後に aが付いている人物
「ドストエフ好きー」である人物。

氏名の後にbが付いている人物
ドストエフスキーの作風などに関してクールで批判的な発言が見られる人物。
 
氏名の後にcが付いている人物
ドストエフスキーの、ある小説の筋や小説の中の一部の箇所を踏まえて作品を創作している人物。
(
 )内は、踏まえていることが明らかな作品。

氏名の後にdが付いている人物
指摘されている以上に、ドストエフスキーの文学からの影響が意外とあると思われる人物。

※、その他の本国・欧米のドストエフスキー論者は、省き、こちらに掲載。

文学者(小説家・詩人・劇作家)

(フランス)

カミュ
(ドストエフスキーの弟子と自認し、『悪霊』を高く評価し、ドストエフスキーに関する発言も多い。『悪霊』『カラマーゾフの兄弟』を脚本化・演出し、舞台『カラマーゾフの兄弟』では自らイヴァン役を演じた。書斎には、ドストエフスキーとトルストイの肖像を掲げていた。ただし、ドストエフスキーの小説におけるキリスト教による救済という立場には批判的だった。)
(
『転落』←『地下室の手記』) abc

ジイド
(講演などでドストエフスキー文学の性格や手法について鋭い理解と洞察を語り、フランスのアカデミー・文壇でのドストエフスキーの普及に貢献した。)
(
『贋金づくり』『背徳者』←『未成年』、『法王庁の抜け穴』←『罪と罰』) ac

プルースト
(
『おとなしい女』の手法に注目している。晩年に本格的なドストエフスキー論を計画していたが実現できずじまいとなる。) d

シャルル・フィリップ
(
小説家。書斎にドストエフスキーの肖像画を掲げていた。) a


ロマン・ロラン

モーリアック
(
カトリック作家)
(
『蝮のからみあい』←『カラマーゾフの兄弟』) c

アンリ・トロワイヤ
(
ロシア出身の伝記作家・小説家。大部のドストエフスキー伝を著した。) a

ナタリー・サロート
(
ロシア出身の女流小説家)

アンドレ・シュアレス
(
文筆家) a

アンドレ・マルロー
(
作家) a


サミュエル・ベケット
(
アイルランド出身の劇作家・小説家。)

(ドイツ・オーストリア)

トーマス・マン
(
ドストエフスキー文学に対して深い理解を示した。)
(
『ファウスト博士』←『カラ兄弟』) bc

ヘッセ
(
ドストエフスキー文学を通して、ロシアに比較した近代ヨーロッパの問題性を考察している。)

カフカ
(
ドストエフスキーから学んだ点は多いとされている。) c

リルケ
(
『マルテの手記』←) c

ツヴァイク
(
オーストリアの作家。
1881
1942) a


アンナ・ゼーガース
(
ドイツの女流小説家)

(イギリス)

オスカー・ワイルド
(
『虐げられた人々』を高く評価
していた。) a

オルダス・ハクスリー
(
『恋愛対位法』←) c

スティーヴンソン
(
『罪と罰』を高く評価した。) d

DH・ロレンス
(
ドストエフスキーの作風に対しては批判的だったが、『カラ兄弟』の大審問官の章については、独自のユニークな考察を残している。) b

コンラッド
(
近年評価が高まっている作家。氏は、ドストエフスキーからは学びつつ、一方で、「ドストエフスキーからは嫌なにおいがたちこめる」と述べた。) b

ゴールズワージィ
(
小説家・劇作家。ロシア人たるドストエフスキーの洗練されていない作風を不満とした。) b

ヘンリー・ジェイムズ b

モーム b

グレアム・グリーン c

ヴァージニア・ウルフ c


ジェイムズ・ジョイス

※、上のように、イギリスの作家には、ドストエフスキーの作風に対して批判的な人が多くいる。

(アメリカ)

フォークナー
(
ドストエフスキーの才能を高く買っていた。) ac

ヘンリー・ミラー a

ドライザー c

アーサー・ミラー
(18
歳頃『カラマーゾフの兄弟』を読んでから作家になる決意を決めた。) a

サリンジャー
(
いくつかの小説に『カラマーゾフの兄弟』中の言葉の引用が見られる。) e
(※、レニさんからの情報提供)

ウラジミール・ナボコフ
(
小説『ロリータ』で知られるロシア出身の小説家。アメリカでロシア文学を講じた。) b

(ロシア・旧ソビエト)

レフ・トルストイ
(
ドストエフスキーとは会わずに終わったが、ドストエフスキーに対してひそかな関心をいだいていた。)

ゴーリキー
(
レーニンと同様、ドストエフスキーの才能は認めながら、社会(共産)主義の理念から、ドストエフスキーの反動性を批判し、ソビエトの公式的なドストエフスキー観の確立に手を貸した。) b

ピリニャーク
(1894
1938)

レーミゾフ
(1877
1857) ac

イワン・ブーニン
(作家・詩人。18701953。トルストイには私淑したが、ドストエフスキーのことは、「イエスを垂()れ流して歩く」と述べて、評価しなかった。) b

レオーノフ
(18991994)
(
『泥棒』(1928年作)←ドストエフスキーの小説) ac

ザミャーチン
(
『われら』(1921年作)←『カラ兄弟』の大審問官の章) c

ブルガーコフ
(1891
1940)
(
『巨匠とマルガリータ』(1940年作)←『カラ兄弟』の大審問官、『犬の心臓』←『悪霊』) c

ソルジェニーツィン
(
←『死の家の記録』) c

ブローク
(
詩人。18801921) a

ソログープ
(
詩人。18631927) a

ブリューソフ
(
詩人。18731924)

マンデリシタム
(
詩人。18911938)

ギッピウス
(
女流詩人。メレシコフスキーの細君。18691945)

アンドレイ・ベールイ
(
文芸評論家・詩人。18881934) a

ヴェチェスラフ・イワーノフ
(
文芸評論家・詩人。18661949) a

(中国)

魯迅
(
ドストエフスキーの小説に対して、敬愛とともに、率直な批判的意見も述べている。) b

(韓国)

李文烈
(
イー・ムニョル)
(
『ひとの子』(1979年作)の主人公←『カラ兄弟』の大審問官。)
(※、カノウさんからの情報提供)


思想家・評論家

(欧米)

ニーチェ
(
氏は、『カラ兄弟』は読まずに終わり、ドストエフスキーの真髄に触れずに終わったが、ドストエフスキー文学に自己との血縁を感じ取っていた。) cd

サルトル
(
氏は、『カラ兄弟』のイヴァンの言った命題「神がなければすべてがゆるされる」を、実存主義の出発点であると述べた。)
(
『出口なし』←) c

ハイデッガー
(
氏は、書斎にドストエフスキーの肖像画を掲げていたとのこと。)

ルネ・ジラール
(
フランス出身のアメリカの
文芸批評家) a

シモーヌ・ヴェイユ
(
フランスの女流哲学者)

ルカーチ
(
マルクス主義に接近したハンガリーの哲学者・文学史家。18851971) a

ナトルプ
(
ドイツの哲学者・教育学者。18541924)

レヴィナス
(
フランスのユダヤ人思想家) a

フロイト
(
ドイツの精神分析学者。論文「ドストエフスキーと父親殺し」を残した。)

ブランデス
(
デンマークの批評家)

オルテガ・イ・ガセット
(
スペインの思想家) a

ウナムーノ
(
スペインの哲学者・文学者。氏は、『カラ兄弟』を、「現代の福音」と呼んだ。) a

トゥルナイゼン
(
スイスの神学者。カール・バルトとともに「危機神学」の確立に尽くした。) a

ガルディーニ
(
イタリア生まれドイツで活躍したイエズス会学者・宗教家・思想家)

リュバック
(
フランスのイエズス会士・著述家)

ワルター・ニック
(
プロテスタント系統の教会史家)

JM・マリ
(
イギリスの文筆家。18891957) a

E
H・カー
(
イギリスの政治学者・外交官。18921982)

ウィトゲンシュタイン
(
イギリスの哲学者、氏は生涯に『カラマーゾフの兄弟』を少なくとも50回精読したらしい。) ad

コリン・ウィルソン
(
イギリスの作家・文筆家。1931〜。) b

マウリーナ
(
ラトヴィアの女性の文筆家・翻訳家) a

シュペングラー
(
歴史学者)

(ロシア・ソビエト)

ソロヴィヨフ

ローザノフ

メレシコフスキー

シェストフ

ウォルインスキー a

バフチン
(
文芸学者。ドストエフスキーの文学におけるポリフォニー性・カーニバル性等を指摘した。) a

ベルジャーエフ a


芸術家

タルコフスキー
(ロシアの映画監督)
(
初期に、映画「ドストエフスキー」を計画していたが、実現せずに終わる。) acd

ヴィスコンティ
(
イタリアの映画監督)
(
映画「地獄に堕ちた勇者ども」←『悪霊』、
映画「若者のすべて」←『白痴』) ac

パゾリーニ
(
イタリアの映画監督) d

(
※、tyottoさんからの情報提供)


フェリーニ
(
イタリアの映画監督) d

ベルイマン
(
スウェーデンの映画監督)

アンジェイ・ワイダ
(
ポーランドの映画監督)
(
『悪霊』『白痴』『罪と罰』を映画化) a

ゴダール
(
フランスの映画監督) a


グスタフ・マーラー
(
作曲家。当時ドイツ語訳が出たドストエフスキーの小説を熱心に読んだ。特に『カラマーゾフの兄弟』に表現されたテーマには強い問題意識を持っていた。楽曲へのドストエフスキーの影響も指摘されている。) ac

グレン・グルード
(
ピアニスト。ドストエフスキーの小説として、『白痴』『カラマーゾフの兄弟』『地下室の手記』、その他の短編など、よく読んでいた) a


ゴッホ
(
オランダの画家。ドストエフスキーが同じてんかんの持病を持ちながら創作を続けたことに勇気づけられた。ドストエフスキーの小説にも親しんだ。)

ムンク
(
ノルウェーの画家。ドストエフスキーをよく読んだ。) a
(
追記21/12/26)


政治家・活動家

ゲッベルス
(
戦時中のナチスの宣伝相。18971945。氏は、ナチスの中枢幹部として、ドストエフスキーの『悪霊』『カラ兄弟』の統治思想に学ぶものがあった。) a

グラムシ
(
イタリアの共産党創立に参加し、反ファッショ闘争を指導した革命家・文筆家。18891937。氏は、民衆の立場に立とうとするドストエフスキーの姿勢に共鳴した。)

マサリク
(
チェコスロバキアの政治家・思想家。独立運動を指導し、チェコの初代大統領となる。18501937。氏は、著『ロシアとヨーロッパ』でドストエフスキーのことを論じている。)


自然科学者

アインシュタイン
(
氏は、『カラマーゾフの兄弟』を愛読し、ドストエフスキー文学から多くのことを学び、得たらしい。) a




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