『カラマーゾフの兄弟』
の邦訳一覧

(更新:25/12/15)
http://ss390950.stars.ne.jp/BT-2.gif

 



『カラマーゾフの兄弟』
のこれまでの邦訳として、
(A)
〜(D)
に分けて、
以下、16人の訳者
による訳�@〜�Nがある。

★は、現在市販中のもの。
★はおすすめのぶん。


現在も文庫本として市販
されていて、身近に入手で
きる知られた訳
としては、
以下の四つ(�@〜�C)
のテキストがあり。


(A)

�@
米川正夫訳
『カラマーゾフの兄弟』
★

a.『梗概カラマゾフの兄弟』
(1914
年刊)
b
新潮社「ドストエーフスキ
ー全集」のぶん
(1917
年刊)
c
旧版の岩波文庫のぶん
(1927
年〜28年初版)
d
現行の岩波文庫のぶん
(1957
年、2003年・
2004
年改版)★
e
河出書房のカラー版
世界文学全集の巻17
(
一巻本・1968年刊)
f.
河出書房新社の愛蔵版ドス
トエフスキー全集の
巻12・13(1969年刊)
g.古典教養文庫のぶん
(2017
年初版のKindle版。
d
をもとにしている。)

※、文語調・漢語の箇所があり、そういった文体に慣れていない読者は読むのに苦労するかもしれない。そのぶん、訳文には格調はある。各登場人物にふさわしい話体にしている。テキストは、活字がやや薄くて、そのぶん、やや読みにくい。語注はなし。


�A
原卓也訳
『カラマーゾフの兄弟』
★

新潮文庫のぶん
(
全3冊、1978年初版、
2004
年改訂版)★
=新潮社刊決定版ドストエフス
キー全集の巻15・16
(1978
年刊)、
新潮世界文学巻15のぶん
(
一巻本・1971年初版)★

※、平易な口語訳を心掛けていて、すらすらと読みやすい。割注が多く付されている。


�B
亀山郁夫訳
『カラマーゾフの兄弟』
★

光文社古典新訳文庫・全5巻
〔巻1・2006年9月初版、巻2・2006年11月初版、巻3・2007年2月初版、巻4・5・2007年7月初版〕)★

※、新訳として、平易な口語訳を心掛けていて、すらすらと読みやすい。割注はなし。


�C
江川卓訳
『カラマーゾフの兄弟』
★

2025
年6月〜8月に中公文
庫(全4冊)として復刊された。
以下は、絶版。
集英社の愛蔵版世界文学全集
の巻19(
一巻本・1975年刊)、
集英社の世界文学全集「ベラー
ジュ」の巻45・46
(1979
年刊)。

※、巻末に語注が比較的多く付いている。



現在では品切れ・絶版のもの
としては、以下のテキス
ト�D〜�Nがあり。


上記の4つのテキスト以外にも、
最寄りの図書館や古書店で
入手できるなら、以下の、
小沼訳、池田訳
も、手慣れた労訳・名訳
として、おすすめ。



(B)

[近年に刊行のぶん]

�D
杉里直人訳
『詳註版 カラマーゾフの兄弟』★

水声社2020年2月刊。
現在、絶版中。

※、欧米の最新の研究成果や註を踏まえての『カラマーゾフの兄弟』の新訳。訳本文篇、注・解説・年譜篇からなる二巻本。



(C)
[60
年代〜70年代に刊行のぶん]

�E
小沼文彦訳
『カラマーゾフ兄弟』
★

筑摩書房の
世界文学大系の巻39・40、
筑摩書房刊ドストエフスキー全集
の巻10・11(1963年刊)
筑摩書房刊の
hikumaclassics
のぶん
(1978
年初版)。

※、各章末に語注が付いている。


�F
池田健太郎訳
『カラマゾフの兄弟』


中央公論社の「世界の文学」
の巻17・18(1966年初版)、
中央公論社文庫のぶん
(
全5冊、1978年初版)


�G
北垣信行訳
『カラマーゾフ兄弟』


講談社文庫のぶん
(
全3冊、1972年初版)、
講談社の世界文学全集の
巻45・46(1975年初版)


�H
箕浦達二訳
『カラマーゾフの兄弟』


旺文社文庫のぶん
(
全4冊のうち、これまで
第1冊・第2冊
を刊行(1974年刊)。

※、旺文社文庫がそののち廃刊になったことから、第3冊以降の刊行は中絶。
※、箕浦氏とはお知り合いというボードへの来訪者のあさださんの話によれば、残念ながら、箕浦氏には第3・4冊を刊行する予定は今もないそうです。


�I
原久一郎訳
『カラマアゾフの兄弟』


現行の新潮文庫の原卓也訳
の前身になる新潮文庫のぶん
(
全5冊、1961年初版)

※、原久一郎氏は、原卓也氏の御父。上記の原卓也氏の訳は、父の訳業を受け継いでの訳。


�J
米川和夫訳

『カラマーゾフの兄弟』

世界文学全集「デュエット版」
の巻28・29。
1968年〜1971年刊。

※、
米川和夫氏は米川正夫氏の御子息。



(D)
[最初の刊行が戦前のぶん]

�K
中山省三郎訳
『カラマゾフの兄弟』

(
『カラマゾフ兄弟』)

『カラマゾフ兄弟』
(
三笠書房刊「ドストイエ
フスキイ全集」の中の
ぶん、1936年刊)、
『カラマゾフの兄弟』
(
角川文庫のぶん。
全5冊・1953〜54年初版、
全3冊・1968年改訂版)、
『カラマゾフの兄弟』
(
研秀社の世界文学全
集の巻8)、
『カラマゾフの兄弟』
(2013
年3月ゴマブック
ス刊・
kindle版)

※、中山省三郎氏は、ロシア文学者・翻訳家・詩人。1904〜1947。


�L
広津和郎訳
『カラマゾフ家の兄弟』

(
『カラマゾフ兄弟』)
(
『カラマゾフの兄弟』)

『カラマゾフ兄弟』
(
天弦堂1914年10月刊)、
『カラマゾフの兄弟』
(
冬夏社刊『ドストイェーフスキー全集』の巻7・8、1920年刊)、
『カラマゾフ家の兄弟』
(
春秋社刊『ドストイェフスキイ全集』
の巻11・12、1927年刊)

※、広津和郎氏は、作家・評論家。1891〜1968。


�M

北川劉吉訳
『カラマゾフ兄弟』


1923
年刊。
(
近代名著物語叢書・11)
※、
北川劉吉氏については未詳。


�N
三浦関造訳
『カラマゾフの兄弟』


1914
年10月刊。
金尾文淵堂から巻1・巻2と刊行されたが、残りの巻3は刊行されずに終わった。
※、日本での『カラマーゾフの兄弟』
の最初の、訳は、この三浦関造訳のぶんになるが、ロシア語からの直接訳は、1917年(大正6年)刊の新潮社「ドストエーフスキー全集」の米川正夫訳のぶんとなる。

※、詩人の萩原朔太郎は、この三浦訳の分で『カラマーゾフの兄弟』を読み、ドストエフスキーに開眼。
※、三浦関造氏については未詳。


�O
森田草平訳
『カラマゾフ兄弟』


1915
年刊。

※、森田草平氏(1881〜1949)は夏目漱石のお弟子さんだった作家。小説として『煤煙』など。漱石にドストエフスキーの作品を読むことをすすめた。



ほかに、

抄訳として、

『ミステリー・カット版
カラマーゾフの兄弟』
(
頭木弘樹著。春秋
社2019年初版。)


縮訳として、

・『カラマーゾフの兄弟』
(
米川正夫・
鎌原正
巳
・縮約。金の星
社「ジュニア版世界
の文学」の巻17。
1966
年初版。)
 
・『カラマーゾフの兄弟』
 (江川卓・縮約。集英社
版コンパクト・ブッ
クス「世界の名作」巻
12
。1964年初版。)


・『カラマーゾフの兄弟』

(蒲生芳郎・縮約。

みちのく書房
1998
年刊。)

がある。


主な邦訳の問題箇所など
を指摘し、論じたも
のとして、

『「カラマーゾフ兄弟」の翻訳
をめぐって
』

(
大島一矩著。光陽
版社2008年初版。)

があり。



 
http://ss390950.stars.ne.jp/BT-2.gif