創作ノートについて
(更新:24/11/17)
概要
ドストエフスキーは、小説の創作において、その小説の内容・構成・テーマ等や本文の下書きなどを執筆に先だって記した創作ノート(手稿・草案)なるものを残した。
・原型や元の本文として、比較することで、創作の過程や経過を知っていく上で、また、小説のテーマ等が記されている場合もあり、貴重な資料となっている。
・『未成年』の創作ノートなどは、本文と同程度の分量となっている。
・持病のテンカンの突然の発作で記憶が失われるということもあって、思いついた内容を忘れることが無いよう、創作ノートに書きとめておくという事情もあったらしい。
・『未成年』『カラマーゾフの兄弟』の創作ノートは、深夜に作品の構想を練り、その翌日にアンナ夫人との口述筆記で創作を進めていく過程( 1
)で書かれ、活用された。
各創作ノート・手稿
後期の長編小説の創作ノートとして、
『罪と罰』の創作ノート
『白痴』の創作ノート
『悪霊』の創作ノート
『未成年』の創作ノート
『カラマーゾフの兄弟』の創作ノート
『カラマーゾフの兄弟』を書いていく前の前身となった手稿・草稿として、
「大いなる罪人の生涯」
「実現されなかったプラン」
ほかに、
シベリア流刑時代に監獄や兵舎で聞き取った囚人らの口癖、ことわざ、民謡等を集めたものとして、
「シベリア・ノート」
が残されていて、各ドストエフスキー全集に邦訳されて収められ、
『永遠の夫』の手稿
も残されており、ロシア語版『新改訂 ドストエフスキー35巻全集』の第9巻に収められている。
《所収》
各邦訳ドストエフスキー全集
に収められている。
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