・邦訳されている分を中心に掲載。青字の書は、重要な「ドストエフスキー」論書。
・「 」は、学術論文や、ある本の中の文章。
< ロシア 2 >
〔メレシコフスキー(メレジコフスキー)〕
作家・宗教思想家。1866〜1941。
『トルストイとドストエフスキー(第1巻「生涯と芸術」、第2巻「宗教と思想」)』(1901〜1902年)
〔邦訳としては、
・『人および芸術家としてのトルストイならびにドストィエフスキイ』 (森田草平・安倍能成訳、玄黄社1914年刊。第1巻のみ。序文なし。)
・『トルストイとドストエーフスキイ ―その生活と芸術』 (昇曙夢訳、東京堂1929年刊(世界名著叢書)。
昇曙夢訳、東京堂1935年改訂増補普及版刊。序文・第1巻のみ。)
・『トルストイとドストエーフスキイ ―宗教思想編―』 (香島次郎訳、朱雀書林1942年刊。三宅賢訳、パンセ書院1953年刊。第2巻の訳。)
・『トルストイとドストイェーフスキー(T〜X)』(植野修司訳、雄渾社1968〜1970年刊。全訳。その第T巻。)
などがあり。〕
『ロシア革命の予言者 ―ドストエーフスキイを記念して―』の中のドストエフスキー論。
(1906年。山内封介訳、第一書房1929年刊。)
『永遠の伴侶』(1908年)の中の章「ドストエフスキー」。
〔邦訳として、・『ドストイェフスキイ』(中山省三郎訳、小山書店1940年刊)があり。 『永遠の伴侶』の邦訳は、木馬社・創元文庫1952年刊。〕
〔 ローザノフ 〕
思想家。中学校教師。1856〜1919年。ドストエフスキーの愛人スースロワと後に結婚。
『ドストエフスキー研究 ―大審問官の伝説について―』
(1891年)(神崎昇訳、弥生書房1962年初版。)
『薄明の世界の中で』(1904年) の中のドストエフスキー論。
『ベリンスキーとドストエフスキー』(1914年)の中のドストエフスキー論。
〔 ベルジャーエフ 〕
哲学者。1874〜1948。
『ドストエフスキーの世界観』
(斎藤栄治訳、ベルジャーエフ著作集の第2巻。白水社1960年初版。筑摩書房刊ドストエフスキー全集の別巻にも所収(宮崎信彦訳)。)
「大審問官」
(「新たな宗教意識と社会性」の第1章。青山太郎訳、ベルジャーエフ著作集の第2巻。
行路社1994年初版。)
〔 ウォルインスキー 〕
批評家・芸術学者。1863〜1926。
『ドストエフスキイ』 (みすず書房1987年刊。)
〔『偉大なる憤怒の書 ― 「悪霊」研究』
(1904年。埴谷雄高訳、1959年刊。興風館で1942年刊。)
『カラマーゾフの王国 ― 「カラマーゾフの兄弟」論』
(1901年。川崎浹訳、1974年刊。)
『美の悲劇 ― 「白痴」論』
(1899年。大島かおり訳、1974年刊。)
の三書の合本。
他の邦訳として、道本清一郎訳『カラマーゾフの世界』(興風館年1942刊、安芸書房1946年刊、クラルテ社1950年刊。〕
『悪霊』『白痴』『カラマーゾフの兄弟』の主要登場人物を、詳しく情熱的に論じている。
『ドストエフスキー論』(1906年)
「ドストエフスキー・生涯と伝道」(1904年)
〔 シェストフ 〕
哲学者。1866〜1938。
『悲劇の哲学 ― ドストエフスキーとニーチェ』
(1903年)(阿部六郎・河上徹太郎訳、芝書店1934年初版。独訳からの重訳。)
この訳書は、昭和10年代の日本の批評界に影響を与えた。
〔 同書のその他の邦訳として、
・『自明の超克 ― ドストエフスキーの哲学』(阿部六郎訳、改造社1934年訳。独訳からの重訳。)
・『悲劇の哲学 ― ドストエフスキーとニーチェ』(木寺黎二・小面孝作訳、1939年三笠書房。10章まで直接訳、残りの章は、仏訳からの重訳。)
・『悲劇の哲学 ― ドストエフスキーとニーチェ』(近田友一訳、現代思潮社1968年初版。)
・『悪の哲学 ― 絶望からの出発』(植野修司訳、雄渾社1967年初版。)
などがあり。〕
「予言の才能 ―ドストイエフスキイ死後二十五年記念祭のために―」(1908年)
〔『無からの創造』(安土礼二郎訳、三笠書房1934年刊)に所収。〕
〔 ミハイロフスキー 〕
社会評論家・文芸評論家。1842〜1904。
「残酷なる天才」(1882年)
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