・邦訳されている分を中心に掲載。青字の書は、重要な「ドストエフスキー」論書。
・「 」は、学術論文や、ある本の中の文章。
< ロシア 4 >
〔 コマローヴィチ 〕
文芸学者。1894〜1942。
『ドストエフスキーの青春』
(中村健之介訳。みすず書房1978年初版。)
「ドストエフスキーの青春」
「ドストエフスキーの「世界全体の調和」」
「ドストエフスキー のペテルブルグ・フェリエトン」
の三つの論文を収め、青年期に接したユートピア社会主義の思想からの影響や、当時のフェリエトン(=時事風エッセー)から手法を取り入れたフェリエトン作家としての面などを論じている。
〔 ヴエーラ・ネチャーエワ 〕
女性のドストエフスキー研究家。〜1978。
『初期ドストエフスキー』
『ドストエフスキー・写真と記録』
(中村健之介訳。論創社1986年初版。編集代表:ネチャーエワ女史。)
〔 コンスタンチン・モチューリスキー 〕
文芸学者。のちに、フランスに亡命し、パリ・ソルボン
ヌ大学ロシア文学部教授(1924〜1941)。 1892〜1948。
『ドストエフスキー ― その生涯と作品』
(ロシアで1946年刊。パリで1947年YMCAプレス版。1967年に英語版・フランス版。1980年再版。
『評伝ドストエフスキー』
(松下裕・松下恭子訳、筑摩書房2000年5月12日刊。) はその邦訳。)
〔 ドリーニン 〕
ドストエフスキー研究家・文芸学者。1883〜1964。
『ドストエフスキーの後期の長編小説』
(1963年刊。)
『未成年』と『カラマーゾフの兄弟』の成立過程を分析し、論じている。
※ドリーニン編として、
「ドストエフスキー書簡全集」の刊行(1928〜1959に編集し、1959年に刊行。)
「『カラマーゾフの兄弟』の創作ノート」の発表
(1935年。)
「『未成年』の創作ノート(全文)」の刊行
(「文学遺産」第77巻。1965年刊。)
『ドストエフスキー・同時代人の回想』
(水野忠夫訳。河出書房1966年刊。)
などがあり。
〔 レオニード・グロスマン 〕
ドストエフスキー研究家・文芸評論家・作家。1888〜1965。
ドリーニン・ネチャーエワらとともに、ドストエフスキーの資料の収集・整理・刊行・ドストエフスキー研究に貢献した。
『ドストエフスキー』
(1963年初版・1965年改訂版。北垣信行訳。筑摩書房1978年刊。)
本国の研究家による定評ある評伝。
『ドストエフスキーの蔵書』
(中村健之介訳。日本ドストエフスキー協会資料センター1973年刊。)
『ドストエフスキー蔵書目録』
(グロスマン編・中村健之介訳。北海道大学図書刊行会1994年刊。)
『ドストエフスキーの一日 ― ルーレテンブルク』
(原卓也訳。1981年講談社初版。)
『ドストエフスキーに関するゼミナール』(1922年刊。)
『ドストエフスキーの詩学』(1925年刊。)
『芸術家ドストエフスキー』(1959年刊。)
※グロスマン編として、
『年譜(伝記、日付と資料)』
(松浦健三訳。新潮社版「ドストエフスキー全集」の別巻。)
などがあり。
〔 スローニム 〕
文芸学者・文筆家。1894〜。
『ドストエーフスキイの三つの恋』
(池田健太郎訳。角川書店1959年初版。)
「ドストエフスキイ」
(『ロシア・ソビエト文学史』(池田健太郎・中村喜和訳。1976年新潮社初版。全二冊。)に所収。)
〔 キルポーチン 〕
ドストエフスキー研究家・文芸学者。1898〜。
『ドストエーフスキイのリアリズムの独自性 ― ラスコーリニコフの思想と挫折』
(黒田辰男訳。啓隆閣1971年初版。)
『ドストエーフスキイの世界と自己 ― そのロマンの典型』
(黒田辰男訳。啓隆閣1972年初版。)
〔 ゴロソフケル 〕
古代ギリシャ文芸の研究家。1890〜1968。
『ドストエフスキーとカント ― 「カラマーゾフの兄弟」を読む』
(木下豊房訳。みすず書房1988年刊。)
〔 ブールソフ 〕
ロシア文学者・文芸学者。元レニングラード大学教授。1905〜。
『ドストエフスキーの個性』
(黒田辰男・阿部軍治訳。理想社1971〜1972年刊。上・下の二冊。)
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