・青字の書は、重要な、あるいは、研究者必携の本。
・「」は、学術論文や、ある本の中の文章。
< 日本―2 >
ロシア文学の翻訳・研究家
清水 正
(まさし)
(更新:24/10/29)
ドストエフスキー・宮沢賢治をはじめ、近代文学やアニメの研究家。1949〜。
雑誌「江古田文学」編集長、「д文学通信」編集発行人、д文学研究会主宰。元・日本大学芸術学部教授。
『ドストエフスキー体験』
(私家版。1970年刊。)
『停止した分裂者の覚書』
(豊島書房1971年刊。上書の増補改訂版。)
『ドストエフスキー体験記述』
(私家版。1974年刊。)
『ドストエフスキー・中期二作品』
(呼夢書房刊。)
『ドストエフスキー初期作品の世界』
(沖積舎1988年刊。)
『貧しき人々』『分身』『プロハルチン氏』『おかみさん』を中心に、『スチェパンチコヴォ村とその住人』までの小説に関する作品論。
『「悪霊」論 ― ドストエフスキーの作品世界』
(Д文学研究会1990年刊。鳥影社1990年刊。)
『ドストエフスキー「悪霊」の世界』
(鳥影社1991年刊。)
『「悪霊」の謎 ― ドストエフスキー文学の深層』
(鳥影社1993年刊。)
以上、清水氏の『悪霊』論三部作。小説『悪霊』の内容の深層に関する清水氏のいくたの新説が 打ち出されている。
『ドストエフスキー「罪と罰」の世界』
(創林社1986年刊。鳥影社1991年刊。)
『ドストエフスキー「白痴」の世界』
(鳥影社1991年刊。)
『ドストエフスキーの暗号 ― 作品に隠された数々の神秘的符合から浮かび上がる<予言>とは?』
(日本文芸社1994年刊)
『罪と罰』『悪霊』を中心とした論。氏がこの時期まで打ち出してきた解釈や説を中心に、他に、この二作品にうかがわれる数字上の暗号の解釈、「踏み越え」という見方、『悪霊』のピョートル論、ドストエフスキーの作品にうかがわれる予言性、などを、述べ、論じている。
『宮沢賢治とドストエフスキー』
(創樹社1989年刊。)
『ドストエフスキー&宮沢賢治』
(編著。星雲社2001年5月刊。ドストエフスキーと宮沢賢治の研究情報ミニコミ誌「Д文学通信」1000号突破記念の研究論文集。〕
『志賀直哉とドストエフスキー』
(鳥影社2003年9月刊。)
『遠藤周作とドストエフスキー ― 『沈黙』と『真昼の悪魔』を読む』
(D文学研究会2004年10月刊。)
『ウラ読みドストエフスキー 』
(清流出版2006年5月刊。上記の『ドストエフスキーの暗号』を増補・改題したもの)
『ドストエフスキー狂想曲(全七冊)』
(編著。呼夢書房1975〜1979年刊。)
『ドストエフスキーの作品 (T・U・V・W)』
(呼夢書房1982〜1985年刊。)
『清水正・ドストエフスキー論全集』
(巻1〜巻11。2007年〜2021年刊。)
清水孝純
(たかよし)
ドストエフスキー文学・小林秀雄の研究家。1930〜。
現在、九州大学名誉教授。
元福岡大学教授(1992〜)、元九州大学教授(1976〜)。
『ドストエフスキー・ノート ― 「罪と罰」の世界』
(九州大学出版会1981年初版。)
『道化の誕生 ― ドストエフスキーを読む』
(美神館1984年初版。)
「貧しき人々」〜「地下室の手記」の作品論。
『道化の風景 ― ドストエフスキーを読む』
(九州大学出版会1994年初版。)
五大長編論。
以上の二書で、清水氏は、ドストエフスキーの各小説の登場人物の言動や性格の特徴を、「道化」という清水氏独自のタームを用いて、分析している。
「光と闇の二連画 ― ゾシマ versus大審問官」
〔『ドストエフスキーを読む』(佐藤泰正編。笠間書院1995年初版。)に所収。〕
『交響する群像 ― 『カラマーゾフの兄弟』を読むT』
(九州大学出版会1998年6月初版。)
『闇の王国・光の王国 ― 『カラマーゾフの兄弟』を読むU』
(九州大学出版会1999年9月初版。)
『新たなる出発 ― 『カラマーゾフの兄弟』を読む V』
(九州大学出版会2001年6月初版。シリーズ「『カラマーゾフの兄弟』を読む」の完結編。)▲
『『白痴』を読む―ドストエフスキーとニヒリズム』
(九州大学出版会2013年9月初版。)
『ドストエフスキー『悪霊』の概要展望と深層構造』
(鳥影社2022年9月5月初版。)
芦川進一
(あしかわ)
ドストエフスキーの研究家。現在、河合塾専任講師(英語)。河合文化教育研究所研究員として、1987年以来、「ドストエフスキイ研究会」を主宰。
『ドストエフスキイと福沢諭吉 ― 隕(お)ちた「苦艾(にがよもぎ)」の星』
(河合文化教育研究所1997年初版。)
『ゴルゴタへの道: ドストエフスキイと十人の日本人』
(新教出版社刊。2011年10月刊。)
冷牟田 幸子
(ひやむた・さちこ)
ロシア文学者。早稲田大学英文科卒。「ドストエーフスキイの会」会員。
『ドストエフスキー ― 無神論の克服』
(近代文芸社1988年初版。)
主要作品論。ドストエフスキーとロシア正教、晩年の政治思想、など。
<ドストエフスキー関係の著作の翻訳>
『ドストエフスキーの「大審問官」』
(J.S.ワッサーマン編。小沼文彦との共訳。1981年ヨルダン社初版。)
新城和一
(しんじょう・わいち)
ドストエフスキー文学の研究家・フランス文学者。元法政大学教授。
『ドストイェフスキイ評伝』
(洛陽社1915年初版。改訂版として、『ドストエフスキーの一生と芸術』 が、冬夏社より1921年初版。)
雑誌「白樺」に連載され、大正期の文学者たちのドストエフスキー理解に影響を与えた書。
『ドストイエフスキイ―人・文学・思想』 (
愛宕書房1943初版。上書の増補改訂版。)
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