・青字の書は、重要な、あるいは、研究者必携の本。
・「」は、学術論文や、ある本の中の文章。
< 日本―5 >
思想家・哲学者・評論家
西谷啓治
哲学者。1900〜1990。元・京都大学教授。
『共同討議―ドストエフスキーの哲学、神・人間・革命』
(西谷啓治・和辻哲郎・高坂正顕・唐木順三・森有正による座談形式の共同討議。弘文堂1950初版。)
『ロシアの虚無主義―ドストエフスキイのニヒリズム』
(弘文堂アテネ文庫1949年初版)の中のドストエフスキー論。
『ニヒリズム』(弘文堂1949年初版。創文社1972年増補版。)の中のドストエフスキー論
「観想としてのニヒリズム―『地下生活者の手記』」
〔『文芸読本ドストエーフスキー(T)』(河出書房新社1976年初版。)に所収。〕
唐木順三
評論家・思想家。1904〜1980。
「ドストイェフスキー―三人称世界から二人称世界へ」
(1948年筆。筑摩書房1967年刊『唐木順三全集』第3巻に所収。『文芸読本ドストエーフスキイU』(河出書房新社1978年8月初版)にも所収。)
「ドストエフスキーの世界」
(筑摩書房1968年刊『唐木順三全集』第8巻に所収。)
「ドストエフスキー論考」
(筑摩書房1968年刊『唐木順三全集』第10巻に所収。)
森 有正
(ありまさ)
哲学者。1911〜1976。
『ドストエーフスキー覚書』
(筑摩叢書82、筑摩書房1967年刊。旧版は、創元社1950年刊。筑摩書房1978年刊「森有正全集」巻8にも所収。ちくま学芸文庫・2012年4月刊(再版)。)
主要作品・登場人物論。
滝沢克己
(かつみ)
哲学者。1909〜1984。元・九州大学文学部教授(哲学・倫理学)。カール‐バルトに師事し、キリスト教神学の立場からの作家(ドストエフスキー以外に漱石・龍之介など)論も著している。
『ドストエフスキーと現代』
(三一書房1972年初版)
『地下室の手記』論・「大審問官の章」論。
久山 康
(くやま・やすし)
哲学者。1915〜1994。元・関西学院大学教授。西宮市の「土曜会」(「ドストエフスキー研究」発行)主宰。
「ドストイエフスキイの世界―『罪と罰』について―」
(1953年筆)
「完全な美しい人間の形象―『白痴』のムイシュキンについて―」
(1965年筆)
「ドストイエフスキイにおける生と死の問題―『白痴』をめぐって―」
(1963年筆)
「ドストイエフスキイにおける愛の問題―『カラマーゾフの兄弟』をめぐって―」
(1958年筆)
〔以上、『文学における生と死』(創文社1972年刊)に所収。土曜会発行「ドストエフスキー研究」(「学生の読書」第17集、1978年初版)にも所収。
「ドストエフスキイの魅力」〔土曜会発行「ドストエフスキー研究」(「学生の読書」第5集、1965年初版)に所収。〕
「キェルケゴールとドストイエフスキイ」
〔土曜会発行「ドストエフスキー研究」(「学生の読書」第13集、1973年初版)に所収。〕
「ドストイエフスキイと現代」
〔勝田吉太郎氏との対談。土曜会発行「ドストエフスキー研究」(「学生の読書」第13集、1973年初版)に所収。〕
「ドストエフスキーをめぐって」
〔佐々木徹氏・土曜会会員との座談。土曜会発行「ドストエフスキー研究」(「学生の読書」第17集、1978年初版)に所収。〕
『夏目漱石とドストエフスキイ』
(創文社1990年刊)
『共同討議・ドストエフスキーの哲学』
(久山康編。日本国際研究書1967年初版。創文社1971年初版。)
中村 雄二郎
哲学者。1925〜。明治大学法学部教授。
「ドストエフスキーと悪」
〔『悪の哲学ノート』(岩波書店1994年初版)の中の第2部。P149〜p339。〕
『白痴』・『悪霊』・「大審問官の章」論。
梅原 猛
古代日本の研究家・哲学者。1924〜。現在、日本ペンクラブ会長。
『心の危機を救え―日本の教育が教えないもの』(光文社1995年10月刊)の中のドストエフスキー論。p22〜p38、p117〜p118、p205。
「ドストエフスキーと神」
(河出書房新社刊『ドストエフスキー全集』第19巻の「月報」に所収。)
「神の問題」
(『文芸読本ドストエーフスキー(U)』(河出書房新社1978年初版)に所収。)
柄谷行人
(からたに・こうじん)
評論家。1941〜。
「ドストエフスキーの幾何学」
(講談社学術文庫『言葉と悲劇』1993年刊に所収。)
「無限としての他者」
(『探求T』講談社1986年刊に所収。)
ともに、バフチンのドストエフスキー論(ポリフォニー論)を検討しつつ、ドストエフスキーを論じている。
松本健一
評論家。1946〜。
『ドストエフスキーと日本人』
(朝日新聞社1975年初版。)
近代・昭和(〜昭和25年)のドストエフスキー受容論。
吉本隆明
(たかあき)
評論家・詩人。1924〜。
「ドストエフスキー断片」
(1981年新潮社版『現代のドストエフスキー』に所収。)
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