i (宗教・宗派)
(更新:24/11/15)
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事項

ロシア正教
(更新:24/11/15)


分離派
(旧教徒、古儀式派)

・鞭身派、去勢派、逃亡派


・ロシアの神々、
さまざまな民間信仰


・大地(母なる大地)への
信仰(大地への接吻)


・イコン崇拝
・聖人信仰
・聖母信仰


・当時のロシア語訳聖書


参考となる本
サイト



ロシア正教
(更新:24/11/15)

(概要)

・東方へと伝わったキリスト教の東方正教会(ギリシャ正教会)の一つとして、10世紀にキエフに伝わりロシアで形成されたロシア正教会の教え。ロシア正教会は14世紀にはその中心をモスクワに移し、東ローマ帝国がイスラムの支配下に入った16世紀以降は東方正教会の中心となった。欧米のカトリック教に対して初期のキリスト教の姿や教えを保持し継承しているとしている。

・主教・僧正・長老などの独自の聖職位、18世紀に設けられた宗務院、古来の聖人の列伝、イコン(聖像)礼拝、独自の十字の切り方、独自の祈り方(立って長時間祈ることなど)、十字架で受難を受けたキリストとその復活や秘蹟の重視、独自の祝いの仕方、蝋燭型(ネギ坊主型)のドームを上部に持つ教聖堂(教会)や僧院、等の特徴を持つ。



分離派

分離派
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世紀後半にロシア正教会において行われた典礼改革(ニコンの改革)の受入れを拒否し旧来の典礼に固執して正教会から分離した分派の総称。
古儀式派、旧教徒とも呼ばれる。

分離派にはさらに各地方に様々な大小の宗派(セクト))があり、
鞭身派、去勢派、逃亡派などは、その大セクトにあたる。
※、ドストエフスキーは分離派に関心を示しており、ドストエフスキーの中期以降の小説には、この分離派(鞭身派、去勢派)
の信徒と思われる登場人物がしばしば登場している。


鞭身派
旧教徒とは別に,17世紀前半に現れた教派(宗派)。自らを鞭で打ったり熱狂的に踊ったりして恍惚感にひたったのでこう呼ばれた。分離派の中の一宗派として捉えられている。
※、『罪と罰』のリザヴェータなどが鞭身派の信者だとされている。


去勢派
18世紀に鞭身派の性的堕落を批判して、性的行為を排していくために、信徒が陰嚢や乳房の切除を行うことを始めた宗派。
※、『白痴』のロゴージン、『カラマーゾフの兄弟』のスメルジャコフなどが去勢派の信者だとされている。




参考となる本

以下、ロシア正教(東方教会、ギリシャ正教)、各分派に関して情報提供していて参考になる本を挙げました。

…おすすめのぶん。
★…現在市販されているぶん。
▲…ドストエフスキーにおけるロシア正教・分派について触れているもの。


・『ギリシャ正教』
(
講談社学術文庫。高橋保行著。1980年初版。)★▲

・『神と悪魔―ギリシャ正教の人間観』
(
角川選書。高橋保行著。1994年初版。)★▲

・『ギリシア正教入門』
(
高井寿雄著。教文館1977年初版。)

・『ギリシャ正教入門』
(
遠藤富男著。1978年刊。※出版社は、調査中。)

・『ロシア正教の千年』
(NHK
ブックス。廣岡正久著。1993年初版。)

・『ロシア正教会の歴史』
(N
‐ゼルノーフ著、宮本憲訳。1991年日本基督教団出版局初版。)

・『ロシア教会史』
(N
M‐ゼルノーフ著、宮本延治訳。1990年恒文社初版。)

・『東方正教会』
(O
‐クレマン著、冷牟田修二・白石治朗訳。白水社1977年刊。)

・「ドストエフスキーとギリシャ正教」
(
古野清人筆。)
〔『文芸読本ドストエーフスキー(T)(河出書房新社1976年初版。)に所収。〕

・『ドストエフスキー―無神論の克服』
(
冷牟田幸子著。近代文芸社1988年初版。)の中の
「ドストエフスキーとロシヤの正教―『作家の日記』を中心に」(p255p274)
「ドストエフスキーと分離派」(p295p325)

・『ロシアを読み解く』
(
講談社現代新書。廣岡正久著。1995年初版。)★の中の
「神のロシアと無神論」(p79107)。▲

・『ソビエトとロシア』
(
講談社現代新書。森本良男著。1989年初版。)★の中の
「よみがえる神々―ロシア正教と共産主義」(p115136)。▲

・『キリスト教を知る事典』
(
高尾利数著。東京堂出版1996年初版。)★の中の
「東方教会」(p162p173)

・『キリスト教の歴史』
(
講談社学術文庫。小田垣雅也著。1995年初版。)★の中の
「東方教会の事情(P228P237)。▲

・『キリスト教文化の常識』
(
講談社現代新書。石黒マリーローズ著。1994年初版。)★の中の
「東方正教会」(p146p147)

・『ドストエフスキー』
(
岩波新書。江川卓著。1984年初版。「評伝選」シリーズの特製版★あり。)の中の
「ロシアの土壌、ロシアの神々」(p87p168)

・『謎解き「罪と罰」』
(
新潮選書。江川卓著。新潮社1986年初版。)★の中の
p38p39p190p192

・『謎解き「白痴」』
(
新潮選書。江川卓著。新潮社1994年初版。)★の中の
「「復活のナスターシャ」」(p101p119)。▲

・『読んで旅する世界の歴史と文化―ロシア』
(
原卓也監修。1994年新潮社初版。)★の中の
p64p70



サイト

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