○言い方をめぐってのこと
(更新:24/11/20)
言い方を間違えやすい語句
1(1)
極め付き
×極め付け
1(2)
身につまされる
×身をつまされる
濡れ手で粟
×濡れ手に粟
1(3)
狐につままれる
×狐につまれる
×狐につつまれる
cf、身につまされる
的を射(い)た意見
×的を得(え)た意見
1(4)
知らなすぎる
×知らなさすぎる
願わくは
×願わくば
※、前者は本来の言い方で、
後者は新しく生まれて使
われている言い方だが、正
しくはない。
2
愛嬌を振りまく
×愛想を振りまく
病膏肓(こうこう)に入る
×病膏盲(こうもう)に入る
閑話休題
×閑休話題
3
お疲れ様です
(×御苦労様です)
[目上の人に向
けて言う場合]
まわりの方が
ご迷惑いたしますので
(×まわりの方の
迷惑になりますので、)
(×まわりの方が
ご迷惑なさいますので、)
[相手が二方ある場合]
※、相手が二方ある場合、
一方に向けて一方の
ことを言う場合は、後者
の動作は謙譲語にする。
4(1)
霊験(れいげん)灼た
か(あらたか)な神
×あらかた
※霊験 ×れいけん
※灼たか
×新たか
援助するに吝
か(やぶさか)でない
×やぶかさ
やさぐれ刑事
×さやぐれ
とんちき
×とんきち
4(2)
カタルシス
×カルタシス
アニミズム
×アミニズム
5(1)
シミュレーション
×シュミレーション
コミュニケーション
×コミニケーション
エキシビション
×エキジビジョン
アナログ
×アナグロ
ガングロ
×ガンクロ
アボカド
×アボガド
ピスタチオ
×ビスタチオ
ホメオスタシス
×ホメオシタスス
カタルシス
×カタルスス
オーパーツ
×オパーツ
5(2)
SNS
×NSN
漢字の読み方の間違い
6(1)
身を粉(こ)にして働く
(×こな)
野(や)に下る
(×の)
黒白(こくびゃく)を付ける
(×くろしろ)
※「白黒(しろくろ)を付ける」
という言い方はあり。
6(2)
小説を地(じ)で行く
(×ち)
完治(かんち)する
(×かんじ)
湯治(とうじ)
(×とうち)
素地(そじ)
(×そち)
6(3)
間髪(かんはつ)を入れず
(×かんぱつ)
過不足(かふそく)
なく伝える
(×かぶそく)
役不足(やくぶそく)
(×やくふそく)
立ち消え(たちぎえ)となる
(×たちきえ)
依存(いそん)する
(×いぞん)
相好(そうごう)を崩す
(×そうこう)
6(4)
奥州街道
かいどう
×がいどう
6(5)
当代随一(ずいいち)の
人気俳優
×ずいいつ
画一(かくいつ)的な教育
×かくいち
6(6)
清々(すがすが)しい
(×きよきよ)
(×せいせい)
妙(たえ)なる音色
(×みょう)
最(さい)たるもの
(×もっとも)
手強(てごわ)い
(×てづよ)
奇(く)しくも
(×き)
6(7)
※四字熟語のぶんは、
こちら。
※三字熟語のぶんは、
こちら。
6(8)
枚方(ひらかた)市
(×まいかた)
茨城(いばらき)県
(×いばらぎ)
語の順番の間違い
7
夜(よ)を日(ひ)に継いで
×日(ひ)に夜(よ)を継いで
水戸黄門こと徳川光圀
×徳川光圀こと水戸黄門
※前が通称や雅号、
後が本名。
○意味をめぐってのこと
(更新:24/11/15)
しっかり覚えてないと意味
がどっちだったか迷う語句
・竣工式
=工事などが完了する
こと。完工式。⇔起工式
×工事などを開始すること。
・トリをつとめる
=最後に出演する出演者
のこと。
×最初の出演者のこと
・柿落とし(こけらおとし)公演
=新築または改装した劇場
で行なう最初の公演のこと。
×最後に行う公演のこと
・露払い(つゆはらい)
をつとめる
=何事かを最初に行う行
為のこと。
×何事かを最後に行う行
為のこと。
・殿(しんがり)をつとめる
=隊列や順番の最後尾のこと。
×最前列のこと
・北の風
=北から南に吹く風。
×南から北に吹く風
しっかり知っていないと意味
がどっちだったか迷う対義語
・マイノリティ
=少数派
マジョリティ
=多数派
・前倒し
=行うのを早めること。
先送り
=行うのを延ばすこ
と。先延ばし。
後ろ倒し
=行うのを遅らすこと。
意味内容を間違
えやすい語句 (1)
忙しない(せわしない)
=忙しい(せわしい)。
×忙しくない(せわしくない)
※この「ない」は、否定の
「ない」でなく、意味を強
める接尾語の「ない」。
ゾッとしない
=面白くない。感心しない。
×恐ろしくない
憮然(ぶぜん)とした表情
=@失望・落胆してどう
することもできない
でいるさま。失望し、
がっかりするさま。
A意外なことに驚き
あきれているさま。意
外なことに驚くさま。
×腹立たしげなさま。不
機嫌そうなさま。
※後者は世間で慣用されて
いる意味であるが、誤用である。
情けは人のためならず
=人に対して情けを掛けて
おけば,巡り巡って自分
に良い報いが返ってくる。
×相手に情けをかけすぎること
は、相手のためによくない。
気の置けない仲
=遠慮がいらない。気を使
う必要が無い。
×気が許せない。油断が
ならない。
複数の意味があり
区別すべき語句
断る
@拒絶する。
A前もって言っておく。
結構
@要りません。
A素晴らしい。
いい
@良い(よい)。
A不要だ。
[もういいです。]
シリアス
@状況が深刻な。
A本格的で真面目に取
り扱っているさま。
[シリアスドラマ]
ラディカル
@過激な。急進的な。
A根本的な。
意味内容を間違
えやすい語句 (2)
自負
[自負する、自負心]
自分の才能・知識・業績など
に自信と誇りを持つこと。
(×自分に負けてしまうこと)
※負…「気負う」の意味の負。
感嘆
[感嘆する、感嘆の声を上げる]
感心してほめたたえる
こと。感じ入ること。
(×嘆くさま)
※嘆…「ほめる」の意味の嘆。
尊大
[尊大な態度]
いばって、他人を見下げ
るような態度をとること。
(×尊ぶさま)
※尊という漢字をあてて
いる事情は不明。
大悲
[仏の大悲]
大慈悲のこと。
(×大いなる悲しみ)
※悲…「あわれみの心」
の意味の悲。
構成の漢字から意味内
容を推定し難い語句
事大主義
自分の信念をもたず、支配
的な勢力や風潮に迎合して
自己保身を図ろうとする態
度・考え方。
○メモ・現代仮名遣い
(更新:24/11/08)
▲は間違って書き
やすいもの。
「ず」か「づ」か
「ず」のもの
築く(きずく)
疼く(うずく)
肯く(うなずく)
傅く(かしずく)
躓く(つまずく)
患う(わずらう)
ずれる、
外れる(はずれる)
預ける(あずける)
授ける(さずける)
携える(たずさえる)
訪れる(おとずれる)
手なずける
暮れ泥む
(くれなずむ)
追随(ついずい)する
就中(なかんずく▲)
納得尽く(ずく)▲、
権柄尽く(ずく)▲、
相対尽く(ずく)▲
腕ずく
いいこと尽くめ
(ずくめ)(づくめ)
差し詰め
(さしずめ)(さしづめ)
恥ずかしい
(はずかしい)
不味い(まずい)
煩わしい(わずらわしい)
わずかに
指図(さしず)、
地図(ちず)、
図式(ずしき)
図(ず)に乗る
図々しい
(ずうずうしい)
ずけずけと物を言う
頭(ず)が高い、
頭脳(ずのう)、
頭痛(ずつう)、
頭突き(ずつき)
八頭市(やずし)
融通(ゆうずう)▲
何処(いずこ)、
何れ(いずれ)
※「いづこ」は旧仮
名遣いでの表記。
居住まいを正す
(いずまい)
いたずら
雫・滴(しずく)
稲妻(いなずま)▲
※「幼妻」は「おさなづま」
葛(くず)、葛(かずら)
大豆(だいず)、
小豆(あずき)
少しずつ
梓
(あずさ)(あづさ)
瑞穂
(みずほ)(みづほ)
「づ」のもの
基づく▲
(×基ずく)
現代に息衝く(いきづく)古典
気付く(きづく)
感付く(かんづく)
名付ける
(なづける)
続く(つづく)
綴る(つづる)
小突く(こづく)
餌付け(えづけ)
意味付け
(いみづけ)
相槌(あいづち)を打つ
金づる(かねづる)
言づて(ことづて)
新妻(にいづま)
※稲妻は「いなずま」。
若作り
(わかづくり)
鷲づかみ
(わしづかみ)
言葉遣い
(ことばづかい)
花尽くし
(はなづくし)
紳士面
(しんしづら)
ヅラを被る
行きづらい
つくづく嫌になる
三日月(みかづき)
手綱(たづな)
竹筒(たけづつ)
小包(こづつみ)
焼津市(やいづし)
沼津市(ぬまづし)
河津さん(かわづさん)
「じ」か「ぢ」か
「じ」のもの
紅葉(もみじ)
悴む(かじかむ)
地面(じめん)▲、
意地(いじ)、
意固地(いこじ)、
素地(そじ)、
生地(きじ)、
小説を地(じ)で行く事件
湯治(とうじ)
三十路(みそじ)
「ぢ」のもの
身近(みぢか)▲
鼻血(はなぢ)▲
底力(そこぢから)
縮む(ちぢむ)▲
散り散り(ちりぢり)になる
「お」か「う」か
「お」のもの
大きい
大仕事
大らか
多い
通る
大通り
夜通し
憤る(いきどおる)
滞る(とどこおる)
氷(こおり)
公(おおやけ)
「う」のもの
王様
王子
王貞治
黄金
草履
今日(きょう
号(ごう)
業(ごう、ぎょう)
※ ※ ※
[公式]
・「じ」「ず」は旧仮名遣い
では「ぢ」「づ」と書く。
・濁音になった場合、
その漢字の読みの
表記が仮名表記になる。
※例
・身近
ちかい→ぢか
・紳士面
つら→づら
※ただし、地面(じめん)
などは例外。
わ行・ワ行の仮名
の旧仮名遣い
わ ゐ う ゑ を
ワ ヰ ウ ヱ ヲ
〈例〉
・ヱスビー食品
・祇園精舎の
鐘の声(こゑ)
・居る(ゐる)
・如月ルヰ
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